・A4サイズ
・紙は書道用の半紙です。
・墨汁を使用しています。
・フレームなどは付属しません。作品のみの発送です。
・墨を使うと紙が水分を吸い、シワができます。ご了承ください。
・裏打ちはしておりません。

☆歴史上の人物の辞世の句をオリジナルの書道作品にいたしました。書道歴15年の師範です。
☆インテリアとして、フレームに入れて壁掛けやスタンドにして飾るとお部屋が華やかなになります。
☆誕生日プレゼント、還暦祝い、退職祝い、卒業祝い、入学祝い、合格祝い、出産祝い、などお祝いやプレゼントにもいかがでしょうか。

浅野内匠頭の辞世の句とその背景

浅野内匠頭長矩（あさの たくみのかみ ながのり、1667-1701）は、播磨国赤穂藩の藩主であり、江戸時代中期に起きた「松の廊下事件」と「忠臣蔵」の中心人物である。

1701年3月14日、江戸城・松の廊下で高家筆頭・吉良上野介義央（きら こうずけのすけ よしひさ）に刃傷に及ぶ。吉良の度重なる嫌がらせに耐えかねた浅野が、ついに刃を抜いたのである。しかし、江戸城内での刃傷は厳禁であり、浅野は即日切腹を命じられ、赤穂藩も改易となった。一方の吉良はお咎めなしという不公平な裁定が、のちの「忠臣蔵」の物語へとつながる。

切腹を命じられた浅野は、田村右京太夫邸において静かに最期を迎えた。その際に詠んだとされる辞世の句が次のものである。

「風さそふ 花よりもなほ 我はまた 春の名残を いかにとやせん」

この句の意味は、「風が花を誘い散らしていくように、自分もまた春（人生）を惜しみながら散っていく。しかし、春が去った後のことをどうすればよいのだろうか」といったものである。

桜が風に舞い散る様子を自らの死に重ねつつ、未練と無念を滲ませた句であるとも解釈される。特に、「春の名残」という表現には、命の儚さとともに、赤穂藩や家臣たちへの想いも感じられる。

浅野の死後、彼の家臣たちは主君の無念を晴らすべく吉良への仇討ちを誓い、1702年12月14日、四十七士が吉良邸に討ち入りを果たした。これが「忠臣蔵」として語り継がれる大事件である。

浅野の辞世の句は、桜と共に散った武士の美学を象徴し、現代に至るまで多くの人々の心を打ち続けている。