グリーンの紗の帯です。写真7,8,9枚目はusbマイクロスコープ顕微鏡で帯地を拡大しています。
ネットの「伝統色のいろは」と照らし合わせてみますと、若葉のようなさえた黄緑色の萌黄色(もえぎいろ)を少し明るくした色目の無地で献上柄を織り成した本築博多帯を彷彿とさせる夏帯です。
写真2枚目の柄の左から太い縞が細い縞を挟むように配された縞で、親が子を守るという親子縞。
次に煩悩を打ち砕くとされる仏具・法器の独鈷。
その次に細い縞が太い縞を挟むように配された縞で、子が親を慕うと意味のある孝行縞。
最後に仏の供養の際の散布する花を入れる華皿の柄を織り成しています。
素材は絹ではなく化繊の帯です。
ポリエステル、レーヨン等は帯によく使用されているようですが、石油、石炭、石灰石などの鉱物、天然ガスのようなまったく繊維になっていない原料を科学的処理によって合成した合成繊維のような気がします。
ナイロンやアクリル、ポリエステル等の色々な種類の繊維が出来て以来、化学繊維のほとんどを占めているようですが、素材は全く不明です。
案外、、1990年代以降にペットボトルの消費量が急増したことによって手に入れるコストが下がった、ペットボトルの原料と同じポリエチレンテレフタレートを素材としているのではないかとも考えたりもします。
商標がありません。帯の産地、素材は全く不明です。
仕立ては、胴に巻く部分は半分に折らない開いたままの仕立で、開き仕立て(お染仕立、平仕立、額縁仕立ともいいます)になっていますが、手先のみを半分に折った松葉仕立になっています。
寸法(単位cm)
総丈357 巾30 垂の長さ110 手先(閉じた部分)42
シミ汚れはないようです。
少し古くなったようで、グリーンの色に鮮明さがなくなってきたようです。
シミ汚れ等は出来る限りチェックしておりますが、見落としのある場合もございます。ご理解のほどお願いいたします。
デジカメの画像です。モニターによって色の違いが出ることがありますので、ご了承ください。