端渓硯 宋坑 「葡萄」河合卯之助保有
陶芸家の河合卯之助が、おおよそ80年以上前に中国へ渡り、文化交流の際、中国側の書家から譲り受けた物です。
河合卯之助の没後、長男である、陶芸家の二代目河合紀がこの硯を引き続きました。
その後、河合紀のもとで弟子入りし、修行していた当方の叔父が退職の際、河合紀より譲り受けた物です。
写真の値札は河合紀が保有の時代に売りに出した時の物と思われます。
河合紀の別の弟子により、なんでも鑑定団に出品した際は貴重な物だと鑑定されたそうですが、これに関しては、年月が経過している事もあり、証拠となる物的データは見つかりませんでしたが、少なくとも100年近くかそれ以前の物であると思います。
今回、家仕舞いの為の出品です。
最後に、
◆端渓硯(たんけいけん)とは、中国広東省肇慶市にある端渓石から作られた硯です。中国四大名硯のひとつとして知られ、唐代から宋代にかけて日本にも渡ってきました。
端渓硯は、美術や芸術面での価値が高く、骨董品として高値で取引されています。
歴史的に見ると、端渓硯は唐代から評価され、宋代には皇帝の御用品としても使われました。この長い歴史は、端渓硯がただの道具でなく、書道の芸術性を高めるための重要な要素であることを示しています。書道では、筆、墨、紙と共に硯は「文房四宝」として重視され、その中でも端渓硯は特に優れた品質で尊ばれています。
#河合卯之助#中国#書家#書道#古美術#硯