およそ1000年前の北宋定窯のお碗です。
サイズは直径15センチ高さが6センチです。通称黒定と言われる物で普通に黒単一の色だけでも充分希少なのですがこれは窯内の温度が少しだけ高くて底の黒色が気化してこのような形のおかげで表面の器に上手く広がりながら無数の層になったと考えられます。
定窯の元の白い土が白く丸く現れて周りが窯変となりあたかも太陽が雲から出たような姿か宇宙の星にガスがかかったかのような素晴らしい姿となっています。
裏はただ闇のような漆のような漆黒で本来なら表もこの姿であったので表と裏、動と静の対比がなによりも素晴らしい景色となっており高台の白がまた黒とのアクセントとなっていてこの碗の希少さを増しています。
何年か前に海外のオークションでこれより少し大きいサイズの臨宇山人は驚きの価格で落札されていましたが個人的にはこちらの方が更に神秘的で好きです。
宜しくお願い致します。