第一巻桐壺「いづれのおんときにか〜」から始まる、源氏物語の有名な書き出し部分より数行を書きました。
源氏物語と紫式部は大河ドラマ「光る君へ」が記憶に新しいですね。
・A4サイズ。A4の大きさに手動でカットしたものです。数ミリのズレがございます。
・紙は書道用の半紙です。
・墨汁を使用しています。
・フレームなどは付属しません。作品のみの発送です。
・墨を使うと紙が水分を吸ってできたシワがあります。ご了承ください。
・裏打ちはしておりません。
☆歴史上の人物の名言や和歌、ポエムなどをオリジナルの書道作品にして販売しております。書道歴15年の師範です。
☆インテリアとして、フレームに入れて壁掛けやスタンドにして飾るとお部屋が華やかなになります。
☆誕生日プレゼント、還暦祝い、退職祝い、卒業祝い、入学祝い、合格祝い、出産祝い、などお祝いやプレゼントにもいかがでしょうか。
原文
いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。 はじめより我はと思ひ上がりたまへる御方がた、めざましきものにおとしめ嫉みたまふ。同じほど、それより 下臈げろうの更衣たちは、ましてやすからず。朝夕の宮仕へにつけても、人の心をのみ動かし、恨みを負ふ積もりにやありけむ、いと篤しくなりゆき、もの心細げに里がち
現代語訳
いつの天皇の時代だったか、宮中にはたくさんの女御や更衣たちが仕えていた。その中に、高貴な身分とは言えないものの、特別に帝に愛されていた女性がいた。
もともと「私は特別な存在よ!」と自負していた身分の高い女御たちは、そんな彼女を気に入らず、見下したり嫉妬したりしていた。同じくらいの地位の更衣たちは、なおさら気が気でない。
毎日の宮中での務めの中でも、彼女は周りの人の心をざわつかせ、嫉妬や恨みを買うことが多かったのだろう。そうしているうちに、彼女の体調はどんどん悪くなっていき、寂しそうに実家へ帰ることが増えていった——。